幸せのありか

あの人が好きだったのは

あの子がそばにいたわたし

 

あの人のこと好きだったのは

あの子がそばにいたあの人

 

あの子がいなくなった世界で

もう一度、と思って戻ってみても

ふたりだけでは足らない

ほしい景色にひとつ足らない

 

それ程までに大きな存在だった

それ程までにわたしを支えてくれていた

 

いなくなって10年がたつ

 

わたしはひとりで

自分の望む景色を手にできるのだろうか

 

ひとりでいい、って言うことは簡単

ひとりでいい、って諦めることは簡単

 

もちろんひとりでも幸せ

 

でもわたしは知ってしまった

ひとりでみる幸せの範囲を越えた

ふたりの幸せ